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○○町、ビルダー子ども学習



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これまでの研究PAST research

移植腫瘍内HIF-1活性のリアルタイムイメージング

HIF-1活性の高いがん細胞が、抗がん剤や放射線治療に抵抗性を示すことが明らかにされてきました。 がんの完治を目指すためには、治療抵抗性分画の特性を理解することが肝要です。 そこで私達は『HIF-1陽性のがん細胞が悪性腫瘍の何処に局在するのか? そしてどの様に挙動するのか?』という疑問に向かって研究を進めました。遺伝子組換え技術を駆使して、HIF-1活性依存的に光タンパク質を発現するレポーター遺伝子5HREp-ODD-Luc、および5HREp-ODD-EGFP等を創出しました[1-3]。 これをがん細胞に安定に導入して、HIF-1依存的に光を発するがん細胞株を樹立しました。 この細胞を免疫不全マウスに移植して固形腫瘍を準備し、光イメージング機器(IVIS SPECTRUMおよびOV100)にてイメージング実験を行うことで、腫瘍内のHIF-1活性をリアルタイムに可視化することに成功しました[1-3]。

 
  1. Harada H et al. Mol Imaging. 4:182-193. 2005.
  2. *Harada H et al. Biochem Biophys Res Commun. 360: 791-796. 2007.
  3. *Harada H et al. Biochem Biophys Res Commun. 373:533-538. 2008.

腫瘍内HIF-1活性のイメージング系を基盤にした基礎研究

 私達は、移植腫瘍内HIF-1活性のイメージングシステムを活用して、抗がん剤と放射線治療の併用プロトコールを最適化することを目的に研究を進めました。
 HIF-1活性の光イメージング実験により、腫瘍内HIF-1活性が放射線照射6時間後に一過的に減少し、24時間後には亢進することを見出しました。 そしてそのメカニズムとして、放射線によって劇的に変化した腫瘍内の微小環境に応答して、PHDs-VHL系依存的にHIF-1αタンパク質が急激に分解された後、PI3K-Akt-mTOR系依存的に発現が亢進するためであることを報告しました[1]。 そして、放射線照射24時間後のHIF-1活性化をHIF-1阻害剤で抑制することによって、放射線による腫瘍増殖遅延効果を増強できることを報告しました[2,3]。 また、HIF-1活性のイメージング技術を利用して、血管新生阻害剤をはじめとする各種抗がん剤と放射線との併用プロトコールを最適化出来ることを報告しています[4,5]。

  1. *Harada H et al. J. Biol. Chem. 284: 5332-5342. 2009.
  2. *Harada H et al. Br J Cancer. 100:747-757. 2009.
  3. Harada H et al. Oncogene. 26:7508-7516. 2007.
  4. Ou G et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 75:463-467. 2009.
  5. Zeng L et al. Cancer Sci.99:2327-2335. 2008.

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